アートディレクターの佐藤可士和さん。
カンブリア宮殿で特集されますね!
ユニクロをはじめ、名だたる有名企業ののブランディングをされていますね。
今や日本を代表するデザイナーさんと言って差し支えないでしょう。
でも、日本には他にも優れたデザイナーさんがたくさんいると思いますが、なぜここまで?
佐藤可士和さんとは
1965年、東京都生まれ。
多摩美術大学グラフィックデザイン科卒。
株式会社博報堂を経て2000年に独立。
同年「SAMURAI」を設立。
ブランド戦略のトータルプロデューサーとして数々のリーディングカンパニーと協業。
2006年にユニクロのCIを作成した。
東京・立川の「ふじようちえん」では子どもが遊べるドーナッツ型の園舎をプロデュースされていますね。
入園申し込みが殺到したそうです。
愛媛県の地場産業、今治タオルの再生なども、幅広く手がけていらっしゃいます。
最近ではくら寿司のブランディングも。
確かに佐藤可士和さんはすごい方なのですが、日本には素晴らしいデザイナーさんが他にも多数いらっしゃいます。
ここまで大きな仕事が集中するのは、やはり知名度の高さが関係しているせいでしょうか?
ここまで有名に、大きくなったのはどうしてなのでしょう?
佐藤可士和さんのデザインが微妙で不評?
デザインのアイコンとして知られる佐藤可士和さんですが、微妙と言われるデザインもあります。
スタイリッシュすぎるデザインと一般消費者の使い勝手がかみ合わなかったというか。
お客さんが手に取った時のベネフィット(使い勝手の良さ)に重点を置かれていないということでしたが。
つまり、使いづらい?
セブンイレブンのコーヒーマシンは有名ですね。
洗練されたデザインでしたが、分かりにくく店舗ごとにマシンにテプラシールが貼られ、デザインの敗北と呼ばれ、話題になりました。
このコーヒーメーカーは英語とシンプルなマークのみでデザインされています。
日本語表記がなく、一般の人にはわかりにくかったのですね。
なぜ、日本語なしでいいと佐藤可士和さんが判断されたのか知りたいと専門家の方がコメントされていました。
登場した当初、「オシャレすぎてわかりにくい」とテプラやシールの前に次々と敗北していった佐藤可士和デザインのセブンコーヒー、さっき改めてよく見たら、デフォルトで静かに降参していた。 pic.twitter.com/lgHuGjA8LQ
— まことぴ (@makotopic) November 1, 2018
お昼休みに急いで買いたいサラリーマンや、高齢者などの消費者の感覚と、おしゃれすぎるデザインの相性がイマイチでしたね。
キリンレモンのパッケージデザインでは、お酒のようなシンプルなデザインが年齢層にかみ合いませんでした。
例としてキリンレモン
左が佐藤可士和デザインで右が高校生に公募してリデザインしたもの。
佐藤可士和氏のはデザインしては優秀だったけど、大人っぽくお酒のイメージが付いた為に売れなくなっちゃった。
購入層は子供よりなのにね。ウケると思ったかな。 pic.twitter.com/BQ2Vza72yM— 🌱minase🌱 (@LmesMaid) May 25, 2020
あと、やはりリニューアルしたデザインの情報伝達不足で、売り上げが下がってしまったという、ウィダーインゼリーのパッケージ。
もちろん膨大な数のお仕事をされている方ですから、中には失敗例や不得意な分野があるのは当然のことです。
むしろここまで著名な方でも、お仕事でうまくはまらないこともあるのだと思うと少し安心します。
ただ、こういう流れを見ていると、現在の仕事の規模の大きさが少し不思議に感じられる時もあるのです。
この仕事、他のデザイナーさんでもよくない?
妻、佐藤悦子さんの戦略がすごい!
現在の可士和さんを作ったのは裏で支える、妻でマネージャーの佐藤悦子さんによるものが大きいのではないでしょうか。
佐藤可士和をブランド化したブランディング能力は?
佐藤悦子 さとうえつこ
職業:株式会社SAMURAIクリエティブディレクター兼マネージャー
誕生日:1969年11月3日生まれ
出身地:東京都
大学:早稲田大学 教育学部
株式会社博報堂入社
外資系化粧品ブランド(クラランス、ゲラン)のAD/PRマネージャー
独立してまもなく、仕事が増えとんでもなく忙しくなった佐藤可士和さんは、それまで事務仕事を手伝ってもらっていた悦子さんに、
「ゲランを辞めて、サムライに来てくれる?」と頼みます。
それまで世界的化粧品ブランド「ゲラン」でPRに関わっていた悦子さんは、即答で快諾されたそうです。
それまで自分がブランドになることなど、考えたこともなかったという佐藤可士和さん。
マネージャーで妻、佐藤悦子さんの力
悦子さんは佐藤可士和さんのために、それまでゲランでやってきたのと同じように、クリエイターのために環境を整えてクリエイションに専念してもらうことに注力されます。
悦子さんは、「クリエイターの力が価値をつくるということを認識していたから」とおっしゃいます。
一般的に日本の価値観では、まだそこまでに至っていないように感じますね。
さすが、世界トップのクリエイター達とともに働いていたからこそ、仕事として当たり前のように可士和さんのマネージャーを勤められたのですね。
クリエイターの生み出す価値の大きさを理解していた、悦子さんでなければ務まらない仕事です。
悦子さんは手続きや交渉ごとが苦手なクリエイター気質の佐藤可士和さんに代わりに、ギャラの交渉やスケジューリング、契約交渉などをマネージャーとして引き受けられます。
そして『アートディレクター』としての可士和さんの存在や仕事を広めていくため、プライベートな映画や音楽の話をするなどのPRの仕事を増やし、ブランド化に成功されます。
はじめは、可士和さんは嫌がったそうですが、認知度をあげるために男性誌でも女性誌でも、プロフィールには『アートディレクター』という肩書を入れて発言できるものであれば積極的に取り組んいたそう。
すごい能力ですね!
佐藤可士和という一流ブランドを作り上げたのは、妻でマネージャーの佐藤悦子さんだと言っても大げさではないでしょう。
佐藤可士和・佐藤悦子さんのブランド力
佐藤可士和さんご本人が、「僕がドライバーで、彼女がナビゲーター」とおっしゃっています。
悦子さんが周りを見回し、可士和さんが前だけをみて全力で突っ走るのだそうです。
確かに、自分のクリエイターとしての力をどんどん高めてくれるなんて、すごいパートナーですね!
そんな人が近くにいてくれたら力強いことでしょう。
微妙と言われるデザインもありますが、これだけの数を生み出していれば、様々な例や不得意な分野があるのは仕方のないことでしょう。
今後もすごいクリエイターとしてご活躍ください!
コメント