墨絵の庵〜水墨画と和の建築空間の感想 

一階入り口 アート・美術
一階館内
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こんにちは!
今回は水墨画を見に、街中のギャラリーに行ってきます。日本伝統の水墨画と、モダンな和の建築空間の調和を楽しみにして。インテリア好きな方にもおすすめです!

入り口

平成記念美術館 ギャラリー入り口

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行く前にやっておくこと

会場や期間は?料金の詳細

平成記念美術館 ギャラリー
墨絵の庵 小林 東雲
会期:8月21日まで
休館日:日曜日 夏季休暇:8月9日(日)〜13日(木)
料金:無料

当日の会場レビュー

本日は8月21日まで公開中の小林 東雲さんの水墨画を見に、世田谷線の上町から10分くらいの世田谷通り沿いにある 平成記念美術館 ギャラリーに行ってきました。入館料は無料でございます。
こちらのギャラリーは建設会社のショールームがギャラリーになっていて、
1階で作品を一覧したあとに2階に上がると調度品と一緒に並べられた作品を見ることができます。
こちらでは陶芸、工芸、絵画など、時々人間国宝の作品などの展示会も行われています。

「墨絵の庵」見どころ紹介

小林 東雲さんについて

作家としての制作だけでなく、文化財としての水墨画保護活動、水墨画の世界公募も主催されています。
日本の美意識や伝統を世界に広めるべく、ヨーロッパ・アメリカ・中国・ロシアなどでも高い評価を得ていて、
初心者向けから本格的なテクニックまで紹介する墨絵の本もたくさん執筆されています。
立派な賞なども受賞されているのですね。

見どころ① 墨絵の基礎知識

ふだんあまりなじみがないと思われる墨絵ってどんなものでしょう?
会場にあった解説より抜粋します。
水墨画は唐時代(西暦700年頃)に中国で生まれたといわれており、鎌倉時代に全集絵画と共に日本にもたらされたといわれています。
墨による表現は前の随などの時代からあり、煤を用いた表現はさらに洞窟壁画の時代までさかのぼるんだそうです。
墨の喜怒哀楽
墨の「掠れ」は厳しさや強さを、「滲み」は楽しさや優しさのを表すなど、筆の動きでできる墨の跡の効果にも、様々な心理表現に適したものがある。
下書きのない一筆勝負。一筆が次の線で活きてくる〜というのが墨絵の世界。

見どころ② 様々な表現の墨絵

会場に入ると壁の前にゆらめくように白い紙が並び、甲冑や陶器などもおいてあり、不思議な雰囲気をます。
まずはじめに見えるのが、籠の前に花の絵が三点ならび、そのまえに染め付けの器や硯が並んでいます。
三点の花の絵はそれぞれ、「花籠牡丹」「花籠薔薇」「花籠睡蓮」というように名前が付けられて、インテリアにしてもオシャレな感じ。

花籠3点

花籠3点と陶器

正面奥にならぶ4点の縦長の絵は「三光鳥」「月兎」「鯉躍」「白鷹」と、縁起が良かったり、
歴史上の意味のある絵がならんでいます。白い紙に墨の筆跡が美しいです。

動物4点

それぞれ絵によって表現が違う4点

月のうさぎは、空腹で倒れていた旅人を助けようと食べ物をさがすのですが、
食べ物を見つけられない兎は自分の身を火に投じて糧になろうとします。
その優しさを目にした天の神は、その思いやりをいつまでもすべての者が忘れないようにとその姿を月に記したとか。
逸話の意味を表すように「月兎」のうさぎはとても優しいやわらかく描かれています。
筆の墨の喜怒哀楽が表現されています。
優しい絵とは対照的に、勇ましいライオンや鷹の絵も並びます。力強い鷹の絵は厳しさを表現する筆の掠れが大胆に使われています。

そして2階のショールームに連れて行ってくれるうさぎちゃんがかわいいです。

うさぎ

階段のうさぎ

うさぎ

可愛いうさちゃんが2階に誘う

見どころ③ インテリアと墨絵

2階ショールームはとてもモダンな住宅を模しています。西陣織や漆など伝統工芸がモダン建築にとりいれられています。
ああこんな家に住みたいと妄想。
日本の美と技を進化させてデザインされた建築の中に墨絵がやわらかく、引き立ちます。
純和室の床の間には、さすがに掛け軸が美しく調和しています。

廊下に飾られた金魚

廊下に飾られた金魚

和室に掛け軸

和室に調和する掛け軸

墨絵で描かれた洋風のイラストレーションも飾られていました。
デザインのお仕事をされていた頃もあったとのことで、とても意外でしたが、不思議と墨がエキゾチックな雰囲気を醸し出していました。

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見終わっての感想

作品の飾り方や、工芸品との組み合わせ方にも工夫がされていて、感心させられます。
水墨画と言っても、色々な表現があり、インテリアの一部としても楽しめる身近なものに感じさせてくれるギャラリーでした。
やはり住宅の中に飾られるというのは、展示場とは違い、この絵を自分の家に迎えたらどんな風に飾ろうかと想像しながら見ていくのも、またわくわくします。お店に飾るのも素敵だな、などいろいろ思わせてくれる空間と作品の調和を楽しむ展示でした。

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