はしもとみおさんは動物彫刻家です。
まるで本物のような動物は木の塊から掘り出された生き物のよう。
次回 5月2日(日)の情熱大陸は動物彫刻家のはしもとみおさん。
「掘り起こすのは命の記憶やさしい動物彫刻の世界」
愛犬月くんと共に登場します!
月くんの特技、なりきり彫刻を、思う存分お楽しみくださいとあります。
動物好きには楽しみ極まりないです。
はしもとみおさん経歴
1980年生まれ
出身地:兵庫県
彫刻家・西村浩幸氏に美術の基礎を学ぶ。
東京造形大学美術学部彫刻専攻卒業。
大学卒業後、触れて楽しめる動物の彫刻展覧会を全国各地で開催。
動物のカプセルトイの原型制作や絵本出版など、動物彫刻の活動。
現在、三重県にある古民家のアトリエで制作に励んでいる。
動物彫刻家のはしもとみおさんは、子供の頃はお兄さんと一緒にバイオリンを習っていて音楽の方が好きだったようです。
9歳のときはじめて飼った犬がわずか一ヶ月で死んでしまい、獣医になろうと理数系の勉強をされていました。
1995年1月15歳の時、阪神大震災が起きて、地震で会社も家も動物たちも多くものがなくなってしまうのを目の当たりにし、腕一本で自立できる生き方をしようと決意されます。
お兄さんの言葉
進学は3年間浪人して東京造形大学(美術大学)に進まれ、美術で生計を立てて行こうと、アルバイトをしながら制作活動を行っていかれます。
美術で食べていく道は険しく、美術を仕事にして生きて行くなんて無理なんじゃないかと思っていた時に、先に音楽でプロになったお兄さんが、「一本にしたら、なんとかなるよ。」とおっしゃったのだそうです。
お兄さんはジャズドラマーの橋本学さん。
その言葉を胸に、死ぬ覚悟でアルバイトをやめ、美術一本で生きて行く事を決められます。
美術一本にして、死ぬ気でひとつの仕事に向かう真剣さを学んだということです。
はしもとさんが初めて作った動物の肖像彫刻は、大学に入る前に実家で一緒に暮らしていた、いなくなってしまった猫と黒柴の月くんの木彫だそうです。
出会った動物たちに、もう一度出会えるような気持ちになるようにと、肖像彫刻を作られています。
それらの彫刻を見た方達から、「うちの子も彫って欲しい」と依頼が来るようになったのだそうです。
はしもとみおさんのご家族とデッサン
三重県のいなべ市のアトリエで、はしもとみおさんは建築業のご主人と、愛犬月君と暮らしながら動物を掘り出しています。
生きているような動物の彫刻は毎日のデッサンの賜物。
デッサンの勉強は採掘のようなものとおっしゃるはしもとみおさん。
自分を、自分の未来を深く信じ、習慣としてデッサンを楽しんでいくことができたら、デッサンを味方にすることができるでしょう。出典:公式ブログより
何か、深い教えのようですが、はしもとさんの描かれる動物のデッサンをみると、掘り起こされた動物を見ることができるような気がして、すごく納得します。
そんな、はしもとみおさんの朝のデッサン動画。
なぜワンちゃんがこんなにじっとしているの?すごい!
動物彫刻家は動物使いなのかもしれません。
実際に大きな木の塊から、動物を掘り起こす姿を見ると、しっかりとしたデッサンがはしもとさんの体に刻まれているのを感じます。
はしもとさんは基礎の鍛錬としての自主練では、とことんまで自分と向き合って、練習と訓練を重ね、限界を超えていき、本番では力を入れたり抜いたりして、いいものをつくることに集中するのだそうです。
はしもとみおさんと月君
月君との出会いは、はしもとさんさんが大学2年生の時に、木彫りの木材やさんに向かう途中で通りがかったブリーダーさんの社屋にいた子を連れて帰ったのだそうです。
そのころは平屋のペットOKの物件に住んでいて、朝の6時半から、夜遅く家に帰るほど大学にいたので、家にずっと置いていくのはかわいそうで、毎日大学に連れていっていたそうです。
大学2年生の冬に、初めての彫刻を作り、いつか最高の犬が作れる彫刻家になりたいと、夢を膨らませていたのだそう。
学生時代のはしもとみおさんがどれだけ月君を可愛がっていたのか伝わってきます。
その後彫刻家になって名古屋で月君と住んでいる時に、お知り合いの方の三重の実家を使っていいよということで、月君の残りの半生を彫刻とともに過ごしたのだそうです。
2代目月君
その後、2017年の11月から2代目の月くんを飼い始めたそうで、小さい頃から木彫りのクマに登ったり、座ったり、彫刻とともに愛されて生きています。
はしもとさんが依頼を受けて動物の彫刻を作る場合には、実際にその動物に会いに行き、早描きでデッサンをして動物の特徴をつかむのだそうです。
そのため、毎朝月くんにはデッサンのモデルとなってもらい、一緒に早描きの特訓をしているのだとか。
今日の朝練。
スケッチペンでドローイング。
私は直線が好き。筆も平筆を使うし刀も鑿も全部平。きっと人は絵を描くようにしか彫刻できないんだと感じる。刻んで色を作っていく感じ。そして、月くんの寝転がり彫刻がイーゼルに最適だということに気づいた日。 pic.twitter.com/bS6pqdJu0Q
— はしもとみお (@hashimotomio) August 19, 2020
出典:公式ブログより
2021年はしもとみおさんの展覧会予定
2021年の展覧会のご予定が出ていますね。
シナモロールの彫刻が!
展覧会が無事に開催されますように。
サンリオ展@sanrio_art
4/24-6/12
名古屋松坂屋美術館
参加アーティストとして、木彫りのキティやシナモロール 、たくさんの小さなキャラクターたちを作りました。
ふわふわのアルパカさんも。あたたかい気持ちになってくれるといいなと思って作りました、お近くのかたはぜひ! pic.twitter.com/HQhd5d7E07
— はしもとみお (@hashimotomio) April 22, 2021
サンリオ展:参加アーティストで出展/全国主要都市にて展覧会開催予定
4月10日~6月6日:ふくやま美術館(広島県)個展
8月21日~10月10日:吉祥寺美術館(東京都)個展
10月~2022年1月:日本モンゴル美術館 個展
おわりに
小さな子供のようだった動物が、自分の年を通り越していなくなってしまったことが受け入れられなくて、悲しい思いをしている時に、瓜二つの彫刻があったらずっと話しかけてしまいそう。
そばにいてくれたらどんなに嬉しく懐かしいでしょうか。
生きているみたいな動物の彫刻は日々の鍛錬のたまもの。
そんな彫刻はやっぱり本当に魂が入ってるんだろうなあと思います。
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